M&A概論

M&Aとは

M&Aはかつて、買い手側の手段としてばかり注目されてきました。
昨今は様々な株式譲渡スキームの設計を行うことで、売り手側にとってもメリットのある手段として活用されています。
売り手様が検討する背景や目的は、以下のように皆様の固有事情によって様々です。

しかし、いずれの場合も、オーナー経営者にとって「最も重要な決断事項」に変わりありません。
M&Aを検討する目的、将来の方向性などを明確にしながら、推進することが肝要です。

M&Aには、様々な進め方、スキーム（方法）が存在します。
各案件の固有の事情に応じて、進め方は検討されるべきですが、事業承継を起因とするM&Aの基本的な進め方を説明いたします。
当社では、「事業承継アドバイザー」としてサービスを提供しております。

1．ご面談

貴社における、経営や事業承継に掛かる課題、M&Aに関するご相談。

2．秘密保持契約の締結

貴社と秘密保持契約書を締結させていただき、貴社の情報や当社の特命案件の情報交換をさせていただきます。

3．株式価値の試算

貴社の株式価値を試算させていただきます。
決算報告書などの財務資料をもとに、想定される株式譲渡対価を具体化させ、お相手様候補との案件を推進できるかの俎上を形成し、具体的な目的や条件の検討をいたします。

4．当社とのアドバイザリー契約書の締結

M&Aの検討に着手する際、当社とのアドバイザリー契約を締結いただきます。
貴社がM&A・資本提携を行うために、当社が「貴社のM&A検討パートナーである」ことを正式に任命する契約書となります。

5．貴社将来像の検討

M&Aの検討準備を具体的に推進いたします。
株式譲渡を行う個人の目的、法人の目指すべき姿、お相手様の具体的な検討、各社との提携メリットの検討など、様々なベクトルから売り手様のゴールを明確化します。

6．企業概要書の作成

お相手様に提案するための、貴社の具体的な企業情報資料（企業概要書）を作成します。
お相手様は複数であったり、貴社の企業名を伏せたりと、案件や貴社ご状況に応じて様々なアプローチを検討し、最適な方法で推進いたします。

7．お相手様への打診

企業概要書を以て譲受企業候補へ提案いたします。
当社では、候補先をリスト（ロングリスト）を作成し、推進いたします。

8．トップ面談

譲受候補企業が追加の検討を推進する意思があれば「トップ面談」を行います。
トップ面談は両社の経営方針、M&Aを検討する背景、資本提携後の事業方針など、双方の目的や方向性、条件を確認します。複数回や複数社と行う場合もあります。

9．基本合意書の契約

トップ面談を通じて、両者が本件の具体的な検討を行うことを合意した場合、基本合意書を締結します。
基本合意書には、本件の株式譲渡対価や譲渡条件、推進スケジュールなど、両者の認識を記載します。

10．買収監査（デューデリジェンス）の実施

譲受候補企業が企業概要書をもとに、財務資料や各種契約書など、事業に重要な書面を確認します。
このタイミングで、財務税務・法務・人事・営業などの状況を精査する税理士や弁護士などの専門家も参加します。

11．最終合意

本件を推進する両者の目的や方向性、条件を擦り合わせします。株式譲渡対価やその他条件について最終確認をします。

12．最終契約書の締結

両者が合意した条件の詳細を株式譲渡契約書などに記載し、締結します。
株式譲渡対価などの金銭面の他に、譲渡後の企業の在り方についても取決めがあれば、契約書に条文として記載されます。